先月、日本へ久しぶりに一時帰国して、
やっぱり日本はいいなぁと感じた。
空気は澄んでいるし、何を食べても美味しい。電車は勿論、地方都市のバスだって時刻表通りにやって来る。こんなに住み易い国だったかなぁと思うのは、マレーシアに5年間住まわせてもらったお陰なのか(笑)
そろそろ住み良い日本へ、戻る時期が近づいているような気がしてきた。
私の歳になれば、放射能も怖くはないし、風評被害に合っている福島の農産物や水産物を食べて、少しは応援したいものだと考えている。
上記の本は、日本から持ち帰ったものだが、年齢的にも私の保守的右傾化思考は否めない。海外に住んでいると尚更、自国の歴史(特に戦後史)を自分の言葉で語れなければと痛感する。
最近、話題になるインテリジェンス・リテラシーに関しても、櫻井よしこ著のこの本は、安全保障を含め大いに参考になった。東京裁判など私はほとんど知らなかったが、我々の自虐史観の原点にもなっているので、自分なりの勉強が必要だと感じた。
また、元外務省官僚孫崎享氏は、対米従属な官僚機構にあって、珍しく慎重な意見の持ち主で、TPPP反対の立場でISD条項の恐ろしさを判り易く解説してくれた。
孫崎氏の意見には100%賛成ではないが、マスコミはTPPの隠されたトラップ(ISD 条項)をもっと報道すべきだと思う。
農産物とか聖域の死守とかマスコミの報道には、アメリカの真の狙いを隠そうとしてるんじゃないかと、疑問を抱かせる報道姿勢に懸念を覚える。
アングロサクソンの連中は、表情ひとつ変えずに冷徹なことをやってのけるので、日本の健康保険制度を食い物にして、ISD条項を盾に莫大な損害賠償を求めてくる可能性は大きい。
逆に日本だって米国政府を相手に同じ損害賠償をすればいいじゃないかと思われそうだが、どんな仕返しが米国から来るか判らず、とてもそんな事出来ないそうだ。
早い話が農産物などどうでもいいから、ISD条項にもっと陽を当てて議論すべきだと思う。先に結論ありきで、条約締結を前提に形だけの議論(手続き)をしているとしたら、あらためて日本の政治不信と政治力、外交力のなさに失望するだけだ。
安倍政権には期待をしているだけに、秘密保護法成立、TPP交渉妥結、憲法改正と対米従属のシナリオだけが進んでいくのは、何ともやるせない思いがする。