2014年2月2日日曜日

最初は中国政府の工作だとわからない

日本の領土である尖閣諸島が、実際に中国に占領されてしまうきっかけにはどのようなものがあるか。「漁船」衝突事件とは、別のやり口を考えてみます。
  中国は、まずは漁船などを使って、中国人を島に上陸させることから始めると考えるのが妥当です。
  もちろんそのとき、中国政府は一応、自国民の違法行為に対して、「遺憾である」という立場を取るはずです。公式に「遺憾」とは言わないまでも、「上陸はするなと押さえていたけれど、彼らが勝手に上陸してしまった」というような言い訳をするでしょう。
  本当は中国政府が仕掛けているとしても、そんなことはおくびにも出しません。
  中国という国は、何をするにしても、最初は誰がやったかわからないような形で仕掛けてきます。(略)
  無断で日本領土である島に上陸されたのですから、日本は当然、上陸した中国人を強制的に排除しようとします。2004年のケースでも、沖縄県警が入管難民法違反の現行犯で上陸した中国人活動家7人を逮捕しています。
  ここで忘れてはならないことは、漁船で中国人が上陸するというのは、すでに大きな乗っ取り戦略の1つだということです。
  おそらく、上陸行動自体も段階的に行われるでしょう。まずは、漁船で島に近づいてきますが、海保の巡視船に注意されて、ひとまずあきらめて帰ります。
  しかし、また少し時間をあけて、様子を見ながらもう1度近づいてくる。それを3、4回繰り返して、5回目ぐらいになるといよいよ上陸してくる。
  上陸が始まってからも、中国は段階的に進めてくるでしょう。

続きは、来栖宥子★午後のアダージォ 田母神俊雄著『田母神国軍 たったこれだけで日本は普通の国になる』(産経新聞出版)